妙な本だった。
一応長州の歴史(WJを除く)を一通り追っかける前半。でもメインは水道橋博士の語り下ろし。読み始めから博士の「〜だよね」文体での語りが延々続くのでガクッとなる。
要するに長州のインタビューをもとに構成するつもりがプロレスの話をあまりにもしないもんだから穴埋めせざるを得なかったってことなんだと思うけど。字もでかいし本人の発言は非常に少ない。
後半は博士と長州の対談の形にはなっているが、ほぼお笑いについての話になっていて、博士はプロレスの話にもっていこうとするんだけど基本的には頑なに拒否されている…
さらにオフィス北野内紛の渦中にある博士の自分語りしたい傾向も相まって、結局これは何の本なんだかよくわからなくなっている。
それでもいくつか収穫はあって。
長州はこの業界に入ってから罵倒語としての「タコ!」に触れて強烈な印象を持った模様。それがナニコラタココラにつながっていくのだな。
古舘伊知郎のことを「イチロウ」と呼ぶ。
長州発言じゃなくてサイモン発言だけど、ユークスに買われたところでマッチメイクは長州から菅林、川名、武田といった面々に徐々に委譲され後に邪道外道も加わり、長州はロックアップのマッチメイクに移行したのだと。
「インパクト」「興行」ばっかり言っている