安田興行社は岐阜県大垣市に本拠を置き、大正末期から見世物興行を手がけてきた荷主(興行師)である。初代の安田与七、二代目の安田里美、そして当代へと、三代にわたって90年近く、全国の祭礼や縁日に仮設の小屋を建て、見世物やお化け屋敷を興行してきた。
とくに二代目の安田里美は、「人間ポンプ」としてテレビにも出演するなど、芸人としても広く世に知られた。
開封!安田興行社大見世物展~国宝?珍宝?今ひらかれる、見世物王国の扉!~- ヴァニラ画廊
消えゆく見世物絵看板 京都文教大教授が収集、公開 : 京都新聞
絵看板、写真、その他 実際に見世物小屋で使われた物があり、それに加えて今日は「タコ娘」を実演していた。
志村静峯による絵看板は 和のテイストではなくて、アメリカの古い探検雑誌みたいな、それがまたいかがわしさを倍増させる。
絵看板の部屋では呼び込みのタンカがエンドレスで流れている。
人間ポンプ 安田里美は辛うじてテレビで見たことがあるような…その一連の芸を上映していた。場内満杯で凝視。人間ポンプっていうとカミソリとか金魚を飲み込んで出してっていうのだけど、安田里美には他にも多くの捨て身の芸があるのだった。瓦を頭で割る、に始まってもっとすごいのがたくさんあったのだがかなり痛そうなので書かないでおく。知りたい人は調べて。もしくは自分で見て。
それで、話術というか口上がすごいんだよなぁ。落語で聞くような口上がそのまま展開されているような。それで、かなり痛々しい芸をもエンターテインメントとして成立させちゃうのだ。これ見せられたら、たしかに怪しげな呼び込みで中入っても文句言う人はいなかったってのは納得できる。
ちなみに、「人間ポンプ」Tシャツ(実物の展示もされていた)、上映されてたビデオの中では「人間ポンプ NETテレビ」と書いてあるのを着ていて、PUMAバージョン(!)を着ている写真もあった。
9/6まで。
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見世物稼業―安田里美一代記 鵜飼 正樹 新宿書房 2000-04 |