相変わらずコンスタントに出ている桂枝雀。今年はNHK音源が出た。怒涛の10枚組。
桂小米時代の録音が6本、さらに初CD化の演目が多く入っている点が注目。
- 煮売屋 (1965/6/28 日立ホール)
- 江戸荒物 (1970/9/18 日立ホール)
- 宿替え (1972 厚生年金中ホール)
- ふたなり (1972/6/21 NHK)
- 宿屋仇 (1972/11/11 厚生年金中ホール)
- いらちの愛宕詣り (1973/6/14 厚生年金中ホール)
ここまでが小米時代。後年にはやっていない演目が多い。まだ米朝版に近い感じ。
「宿替え」も、後年のかなり本人の家庭を反映した演出とは違う。
「ふたなり」はやりようによってはエグい感じになる話だが、ちゃんと笑える話にまとめている。
「いらちの愛宕詣り」、マクラでは異常に接続詞にこだわって言い直している。笑いにはつながっているんだけど、時期的には鬱病から復帰して2か月後。だいぶ不調だったと思われ、なんかゾワゾワする。
- 寝床 (1973/11/7 厚生年金中ホール)
- 饅頭こわい (1974/3/9 NHK)
- 不動坊 (1974/9/12 厚生年金中ホール)
- かぜうどん (1974/11/7 厚生年金中ホール)
- 天神山 (1975/1/16 厚生年金中ホール)
- 七度狐 (1975/3/13 厚生年金中ホール)
- こぶ弁慶 (1975/6/19 厚生年金中ホール)
- 九日目 (1976/11/18 厚生年金中ホール)
- 住吉駕篭 (1978/5/18 厚生年金中ホール)
- 延陽伯 (1979/3/17 大阪サンケイホール)
- 舟弁慶 (1979/5/24)
- 矢橋船 (1979/7/19)
- 八五郎坊主 (1979/11/22)
- 雨乞い源兵衛 (1980/7/24)
「九日目」「矢橋船」がたぶん初CD化かな。
この頃は「どんならん」とかよりは「あ、あ、あ、あ、あぉな(ことを)」っていうのが口癖っぽい。
70年代終りになってくるとマクラで「緊張の緩和」ってことを言い出すようだな。