あうー。やっと読んだ。。
著者は最近kamipro誌上の90年代全女シリーズなどでいい仕事をしている人。
76年のルスカ戦、モハメド・アリ戦、パク・ソンナン戦、アクラム・ペールワン戦について掘り下げる。掘り下げるということは、つまり裏の部分も全部書いているということだ。
対戦相手側に丁寧に取材して猪木というものを浮き彫りにしていく手法。プロレス本にはあまりないタイプのちゃんとしたやり方というか。
若干残念なのは、情報ソースとして新間寿やらターザン山本やらが重用されていることで、もちろんフィルタリングはしているだろうが、発言と名前が出るたびにノンフィクションとしての信頼性が下がるような気がする。まあ、新間は本当に近くにいた人間だから聞かざるを得ない、だが基本的には信用できないので難しいところではある。
この本、今は「完本 1976年のアントニオ猪木」で増補改訂した文庫版が出ている。