オブジェクト指向入門 第2版 原則・コンセプト (IT Architect’Archive クラシックモダン・コンピューティング)
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原書 Object-Oriented Software Construction (Prentice-Hall International Series in Computer Science)
’88年の古典の2nd Edition(’97年)邦訳。
1st Ed.の日本版は600ページ程度だったのに、今度のは上巻だけで800ページだ。下巻はまだ出てない。
“Design by Contract“概念の元祖ということで有名なんだけど、もともとは「 Eiffel 言語の本」でもあった。2nd Ed.では、その部分が、より一般的な議論に変わっている。コードの例は相変わらずEiffelだが、本文中にはほとんど(全く?) Eiffel に特化した記述が無くて、pseudo codeのような扱いになっている。他の言語への言及という意味では、もともとAda, Pascal程度だったのが、今回はC++やJavaへの言及も追加されている。
内容の骨格は残しつつも、構成も変わっているし、ほぼ別の本と言って良さそう。
基本的なスタンスは、静的型付け、多重継承あり。
で、邦訳は「オブジェクト指向入門」なのだが、これ、入門者が読んでもまずわからないんじゃないだろうか。
むしろある程度オブジェクト指向の経験を積んだ人が知識を整理するのに最適だと思う。概念的に必要なところはほぼ網羅されているので。