「饅頭こわい」(93)、「崇徳院」(94)。「落語大全」CDでは共に80年代のものが収録されていた演目。
「饅頭こわい」は、マクラからいきなり本題につなげるという手法をやっている(なので、「好きなもの」のくだりはバッサリ切って、「嫌いなもの」から入っている)。
同じようなやり方は「落語大全」CDの「皿屋敷」にもあって、これも90年代の録音。この時期、枝雀は「こんちは」「こっち入りや」から始まるやり方を崩したがっていた。
「崇徳院」は、ちょっとくどいが晩年らしいといえばらしい。おかみさんの描写は、枝雀自身の家庭を反映しているようなやさしいものになっているが、これは昔のえげつないおかみさんの方がいいように思う。
枝雀落語らいぶ(4)
