うちのレコード棚には冨田勲の「展覧会の絵」があった。それがよくかかっていたのは幼稚園に入る前だと思うのでおそらく2,3歳の頃。たしか裏ジャケに、パッチケーブルがごちゃごちゃとささったモーグ・シンセサイザーの写真があって、その印象が強烈だった。だからなんとなくモーグ・シンセサイザーはぼくの意識の奥に刷り込まれちゃっているのだ。
77年の作品で、聞いたのは91年版CD。本人のライナーによれば、主に使ったのがモーグ・シンセサイザーとメロトロン。10ヶ月を費やしたということだ。シーケンサーなどなかった時代だから、重ねに重ねて、この分厚い音を出してるんだろうな。シンセを使っていて、シンセに使われていない。労作。