大滝詠一 NOVELTY SONG BOOK / NIAGARA ONDO BOOK

著者 :
ソニー・ミュージックレーベルズ
発売日 : 2023-03-21

没後の作品群の中では、もしかしたら一番よく聞いているかもしれない。

Disc1 “NOVELTY SONG BOOK”
糸井重里が歌詞を手掛けた「ゆうがたフレンド」は、同詞異曲をムーンライダーズが既に発表していたこともあってか、鈴木慶一とのデュエット。ちなみに、鈴木慶一はこのデモの存在を知らなかったそうで、レコーディングは2023年の年初に行われたとのこと(otonanoでのインタビューより)。
幻の小林旭向け「ホルモン小唄~元気でチャチャチャ」は待望のお目見えだが、思った以上に下世話であった。なお、「昔の名前で出ています」がヒットしたため、小林旭はこの路線には進まなかった。正に運命の分かれ道。

Disc2 “NIAGARA ONDO BOOK”
「ゆうがたフレンド」のとんねるずバージョンは、直前まで告知されておらず「レコード・コレクターズ2023年4月号」でも言及無し。
「ビックリハウス音頭」は狂気の楽曲カットアップ。ボーカル陣には高見恭子(当時は劇団の人)がいたようだ。
「うなずきマーチ」の素晴らしさ。ここでの歌をオマリーの「六甲おろし」になぞらえた記事がどこかにあったが、全くもって不当であると思う。ビートきよしは少なくともこぶし回しは絶妙であり、おそらく緻密に計算したと思われる大滝詠一のガイドをうまく再現している。
「スリラー音頭~ビートイット音頭」もまた、伝説的な曲。いまこの時代に片岡鶴太郎の浦辺粂子、小森のおばちゃま、たこ八郎などの持ちネタの羅列を聞くことになるとは…思いませんでした、よーーだ

本盤に関連して出版物/Webの記事もいくつか出ていたが、やはり直系 湯浅学監修「大滝詠一NOVELTY SONG BOOK & Bellwood 読本: 別冊ステレオサウンド」がベスト。

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