建築学科の卒業論文でダンボールハウスをテーマにしたことをきっかけに、名古屋市内の70軒を3年かけて調査したのだそうな。実際に居住者と会い、仲良くなって話を聞いて、という極めて正しい現場調査をしている。
ダンボールハウスとは、必ずしも段ボールだけで作った家ではなく、路上生活で使われている家全般を指す。
この本自体はそのうちの38軒をカタログ的に載せている。スケッチ画は「渾身の」という感じ。
レポートとしてはすごく面白いけど、一般向けの読み物としてはケレン味がなさすぎな気もする。ある意味潔いとも言えるが。